1発目【 突然！マッチョマン 】

一発目からホントに突然です。

実はこのゲーム……あっち方面の人 には非常に人気が高いという事で、

最初に紹介させていただこうかと思いました。

製作はバカゲー好きには生唾物と云われる悪名高き、かの「ビック東海 」。

※ゲームは作ってないようですが、今も現存してるようです

ビックなだけにもうゲームを始める前から、その壮大さを物語っております。

では、早速ストーリー説明の方から……

科学者の主人公は、マッチョマックススプレーという

人間の肉体をマッチョ化出来る新薬を開発しました。

しかし…この新薬を運ぶ道中に主人公の乗った飛行機が墜落。

無人島に放り出されてしまった主人公。

生き延びて脱出する事を決意する主人公なのでした。

※既にツッコミ所満載ですが、先に進まないので敢えて無視して進行します

そして、その新薬であるマッチョマックススプレーを開発した主人公がこの人……！

無人島から脱出するぞ！生死を賭けたサバイバルだ！

……と言った 緊張感等、全く皆無なこの表情 。

姿勢の良い立ち方が、妙にムカつくのは私だけでしょうか？

しかも、彼が着てるのはランニングに短パン一丁という出で立ち 。

今すぐマラソン大会にでも出られそうです。

科学者の面影を微塵も感じさせないその姿は、製作者側に何らかの意図があっての事なのでしょうか？

しかも何なんでしょう、この記念写真みたいな構図は。

観光名所に置いても全く違和感無し。

……と、こんな所でツッコんでいてもゲームは始まりません。

では、スタートボタンを。

……おや？

これはマップ画面でしょうか？

……ん？

「 WELCOME TO THIS CRAZY ISLAND! 」

(直訳: ようこそ、イカれた島へ！ )

イカれてんのはむしろ作ったアンタ達だよという言葉を飲み込み、

さあ、ゲームスタートです！

ゲームは横スクロールアクション。懐かしいピコピコ感のある音楽と共に主人公が登場です。

なぜか、顔が自信満々に微笑んでいらっしゃいます。

手にはライフルを所持しており、撃ってみると画面上部の弾が減っていく事を確認。

敵として鳥類や虫などが行く手を阻むため、

そいつらをこのライフルで倒しつつ進めていく形になります。

どうやら、300発まで撃てるようですね……。

では、弾を撃ち切ってしまうと……どうなるのでしょうか？

まさか、攻撃が出来ない？

いやいや、ご心配無用です。

彼も科学者のはしくれ……

頭の良い主人公は特別な攻撃方法を編み出しました！

まずはライフルの柄を上部に構え、全神経を一点へと集中させます。

さすがの主人公もこの時ばかりは真剣な面持ち。

そして力の限り、振り下ろす！！

まるで原始の世界 。

バカとしか思えません。

(((　　　　　(((　　　(((　　　　　　

これだけでも腹筋がプルプル言うこと必至ですが、弾が無くなった状態だと、更にこのままテケテケ移動する始末。

因みにこのゲームにはライフポイントなどという軟弱なシステムはありませんので、敵に当たり次第即死亡。

しかも死んでもライフルの残弾数は回復しない鬼仕様。

無暗に撃ち過ぎると場面によっては詰みますので注意が必要です。

……そうこうしてる内に、どうやらボスのステージへと主人公が辿り着いたようです……。

…………！？

何ですか、コイツは……！？

今までのザコ敵は、無人島に居ても極自然な虫や鳥とかだったにも関わらず……　

突然！半獣人登場。

驚くプレイヤーを尻目に半獣人は物凄い勢いで、トコトコと主人公に向かい襲いかかって来ました！

……これは危険だ！

当然こちらも銃を撃ちまくり、応戦します。

ランボーの叫び声が聞こえてきそうです。

アアア〜ッ！！

しかし……半獣人はその狂気を交えた銃弾にビクともせず、

トコトコと主人公に近付き接触して来ました！

そして主人公は……！

その短い生涯に幕を閉じたのでした。

……恐るべし半獣人。

まさしく文字通り全身凶器。　

……いえ、主人公が貧弱すぎるんです。

たかが接触事故でお亡くなりになるとは、どれだけひ弱なんでしょう。

きっと日々研究に明け暮れているもやしっ子に違いありません。

しかし、圧倒的強さを誇った半獣人の頑丈さも異常でした……

一体どうやって攻略すれば……？

私は初心に帰り、説明書を読んでみることにしました……。

※イモさんは基本説明書を読まない人です

……そして僅か１分後、攻略法が発覚。

冒頭ストーリーで説明した新薬……

「 マッチョマックススプレー 」

これを飛行機事故の際に落としてしまい、無人島に散らばってしまったらしいんです。

おそらく先程の半獣人は、落ちてた新薬を飲んで獣人化した……といった所でしょうか……？

ビック東海のくせに意外と設定はしっかりしてたみたいですね。反省します。

とにかく、その新薬を手に入れれば半獣人を倒せるはず……。

だとすれば、何としてでも手に入れねば……！

すると、おやおや。

……敵であるクモを倒すと何だかそれらしいのが、ドロップしたではないですか。

一周目はザコを蹴散らすのに夢中で、

まったく気付きませんでしたが今度はちゃんと取ってみます。

すると、御覧のように残弾数の横に「GO!!」の文字が点灯。

この状態でセレクトを押すと……

…………。

ムキムキ！

ヒイッ！！！

あの「 もやしっ子 」であった主人公がいきなり……

突然 、マッチョに！

……ん？

突然……マッチョ……

突然……マッチョ！

「突然！マッチョマン」！？

……なんてこった……。

やられましたよ、ビック東海さん。

タイトルはこの時の為の伏線だったんですね？

ビックリですよ。

すごくどうでもいい。

そうして薬漬けにより、

激的ビフォーアフターを遂げた主人公。

使用前　　　　　　　　　　　　 使用後

とにもかくにも、マッチョマンになった彼の実力は驚くべき物でした……。

序盤は結構苦労させられたザコ敵は何処へやら……

強靭な筋肉から繰り出される渾身のアッパーカットで、次々と敵を場外へブッ飛ばします。

難関だった獣人もこの通り。

まさかの一撃ノックアウト。

おい、マッチョ！あんた最高だよ！！

そんなこんなで一面クリア。

……マッチョになった彼の前に最早敵はいません。

この後も彼は珍獣相手に情け容赦無く、その鉄拳を振るい続けます。

……そして、最終ステージはマッチョVS宇宙人という

誰が得するのか分からないコラボレーションを展開。

宇宙人を蹂躙すると主人公は船に乗り無事、島から脱出します。

甲板で主人公が、これでもかと爽やかな笑顔を振りまいてゲームは終わりを告げました。

最後に一言だけいわせてください。

無人島なのになぜ船が置いてあったのだろうか。